今日は、ボールアバットメントインプラント2本とミニインプラント1本によるオーバーパーシャルデンチャーの手術をしました。
上顎に奥歯が2本あるだけで、部分入れ歯を入れている患者さんです。
入れ歯が落ちるということで、インプラントを前歯部に2本埋入して
オーバーデンチャータイプのボールアタッチメントインプラントにする予定です。
上顎洞底の骨は1ミリ~0ミリ、上顎洞には肥厚下粘膜。なのでラテラルサイナスは不可。
前歯部にしか骨がない状態が3D画像でわかります。
前歯部は2-2のところだけに10ミリの骨。
鼻腔底にバイコーティカルさせれば高トルク埋入できるのでそこを狙う予定。
オールオン4とやり方はまったく同じ。
1、入れ歯を試適して、最適なボールアタッチメントの方向を確認。とくにハウジングが収まる場所に
埋入しないといけない。
また、前歯部の骨は、薄く、歯槽頂は狭い。三角形。
中央には、切歯孔と鼻口蓋神経。ここを避けてドリリングしないと。
2、サージカルガイド装着し、レントゲン確認
麻酔を先にしてしまうと、粘膜が膨らんでしまい、サージカルステントや義歯が合わなくなるので
先に確認やレントゲンを撮っておく。
患者さんには、トイレにも。
3、麻酔して、写真撮影
4、切開 切歯孔部をできるだけ避ける
5 はくりがケッコウ無歯顎患者さんは、分厚く、はくりしにくい。
抜歯後の部分はなおさらはくりしにくい。
切歯孔まわりの中央部はとくにはくりしにくい。
切開線の設定に注意。
6
はくりすると、3Dで事前にわかっていたとうり骨がない。
切歯孔をさけて右2にアストラテック4.0をドリリング
2ミリ11ミリ形成 骨底は、骨質Ⅱと硬い!!鼻腔底に近いためであろう。
2ミリ形成後、2.5 3.2 3.7
4.0埋入するが、途中でスタック。骨がかなり硬い。
一度抜いて、タップ形成して、35Nで埋入。45N~60Nは出せる骨質であった。
が、即時荷重はしないので35Nで十分。
7 反対側2も同様にして4.0 9ミリを35N埋入
8 MTIミニインプラントを4番部位に17ミリ長を埋入。14ミリだと、粘膜分の厚みによって案外足りない。17ミリといっても埋入しているのは11ミリ。粘膜の厚みで3~4ミリ 粘膜から突き出たのが3ミリ程度。
9 はくり子で、鈍的に減張切開
抗生剤と人工骨でインプラントのネックと頬側の薄い骨をGBR+吸収性コラーゲン
使用した人工骨は吸収しないものを選択。
10 縫合は、ソフロン5-0をシングル縫合
ゴアテックスCV-5を交互にシングル縫合
11 部分入れ歯を、ミニインプラントがはまるように改造
直接法にて。
デントスポットやワックスなどで位置確認
バーで内面をくり抜き
ミニインプラントのスレッドはキャビトンでレジンが入らないようにして
ワセリンを塗り、レジンのピンクでウオッシュ。
12 硬化したら外して、止血待ちしてもらう。
13、チェアーサイドか技工室で簡単にトリミング
今回は、技工室でトリミング。5分程度
ついでに、義歯辺縁も短くして粘膜の腫れがくいこまないようにする
内面もある程度くりぬく。
チェアーサイドでする場合は、口腔外バキュームで粉じんを吸うこと
時間に余裕がある場合は、ミニインプラントを印象し、模型にして義歯改造する。
その間患者さんは休憩。この方法は時間がかかるのが欠点。
フラップ式 オールオン4に似ている。
14義歯をセットし、患者さんに取り外しの練習をしていただく。簡単にできる。
15薬を処方して終了。1時間半~2時間
オールオン4,6なら確実に2時間~かかってしまうでしょう。
将来的には、もっと効率的に短時間で可能。
フラップレスなら1時間ですが、やはり はくりすると分かるが、骨はおもったよりないことが多い。
やはり、今のところは剥離したほうが確実、安全。
今回は、患者さんが、はくりしにくい粘膜と厚み、硬い骨と少量の骨、麻酔が効きにくい
というケースだったので、おもったより手こずりました。
今回のミニインプラントの利点は、明日から患者さんが、好き勝手にいろいろ硬いものを食べてしまっても、埋入したインプラントは失敗しないという強みがあります。
ミニインプラントが、入れ歯の沈下を防いでくれ、またミニインプラントが35Nで埋入されており、
もし、ロストするようなことがあっても、どのみちミニインプラントは除去するものなので安心。
もしも、4か月後まで機能し、インテグレーションしていたら、そのまま使用し続けてもよし。
ただし、ミニインプラントはけっこう調整しにくいし、扱いが難しいので普及しないのでしょう。
使っても、逆にてこずって二度と使わない先生が多いと思います。
いい方法だと思って、やってみると簡単ではありませんので注意です。